CASE施工事例
靴修理（メーカー・ブランド名不詳） 2023/07/06
他店修理不良品の再修理例
市内他店で行われた靴修理の修理不良品再修理例です。
全国展開している高名な靴修理店に２回ソール貼り直しの修理を依頼したが、毎回修理してもらってもすぐ剥がれてしまうので、何か良い修理は無いだろうかとのご相談です。
現品を拝見した所、修理内容に複数の問題が見受けられたため、根本的な処理を行いながら再修理を行いました。
問題箇所を撮影してみましたが、どこが問題なのか分かりますか?
問題箇所をすべて修正して貼り直し作業は完了です。
問題箇所ですが、以下の問題がありました。
①古い接着剤の除去が出来ていない
(グラインダーの扱いが不慣れか？)
②接着剤の塗布量が多すぎる
(基礎研修に問題がある？)
③イミテーションウエルトなどの付属部品の貼り直しをせず、剥離したままにしている
(靴の構造を熟知していない？)
④ヒールの固定用に打ったステープルの打ち方にムラがあり、かつヒール土台を全て外して打ってあるために固定できていない
(基礎研修の内容が薄い、もしくは応用力の問題？)
上記不良はすべて修正した上で、貼り直し作業を行いました。
なお、ヒールは前回打たれたステープルを抜いて再使用しているため見た目は悪くなっておりますが、このヒールの貼り直し費用は無償扱いとしております。
一般的な考え方であれば、この修理業者は直営店・FC店のいずれの場合でも開業前の基礎研修と技術研修を受けて修理技術を身に付けさせた上で、更にはスクール・セミナーへの参加や定期的なスーパーバイザーによる支援も行っていますから、この様なひどい修理をする作業担当者はいないと考えるのは普通だと思いますけど、なぜこのような修理をする担当者もいるのか不思議でしょうがないです。